がすごく重要だと思うんです。普通というのは、その程度のことをおっしゃっていますか?
栗本氏  森林所有者の方が、手入れしなければいけないなという最低限の認識をもってくれている状態ですね。仮に整備に十分な資金がなくても、子供に反対されて手入れにお金がつかえない状態であっても、最低限の意識さえもってくれていれば、我々森林組合が受託して手入れを代行できますので。言い換えれば、現状で森林組合が手入れできる範囲が私のいう普通の手入れです。
事務局  この写真をみてください。これは先日大阪府森林組合の泉州支店の方と一緒に和泉市の森林を回った時に撮影したものです。 上の写真は森林組合が整備してから3年経過した状態で、下の写真は所有者が不明で手入れせずに放置された状態です。ほとんど同じ場所のスギ林ですが、こんな極端に差があります。





栗本氏  こういう下草もなく荒れた状態の森というのは、実は人工林だけでなくて天然林でもあちこちで見られます。この場合、天然林というのは一度伐採された森が自然に再生した二次林といわれる森のことで、原生林のことではありません。
 つまり、人工林であれ、広葉樹が多い二次的な天然林であれ、なにも手入れされずに放置されればこういう状態になってしまうということです。天然林であっても、広葉樹林であっても一定の間伐などの手入れがなければ写真のような状態になってしまいます。
事務局  スギやヒノキの人工林が悪者にされることが多いですが、それは偏見で、原生林でない限り広葉樹林であっても人の手入れが欠かせないということで、大変勉強になりました。

水の都といわれる大阪の豊かな水を保つには適正量の森林の木を切って利用することが必要
事務局  グリーンバナー推進協会は森林の公益機能を高めることに貢献したいというのが大きなテーマです。分かりやすく、水、空気、災害の3つのテーマで広く大阪府民に伝えていきたいと思っています。
 先日大阪府森林組合の若い職員さんと話した時に森林組合に就職した動機を聞いたのですが、学生時代に森林組合でアルバイトをする機会があって、そのときに森林を守ることは水を良くしたり災害を防止したりすることにつながるのだと知って応募したと答えてくれました。こういう若者が大阪の森を守っているのだと思ってすごくうれしくなりました。
 大阪は人口が集中している平野部を森林が三方取り囲んでいて、森林の公益機能の影響を受けやすいと思うのですが、府民に伝えていくとき何がポイントになるとお考えですか?
栗本氏  「水の都」といわれている大阪に豊かに水を供給していくことが求められていると思うんです。そのためには、ある程度森林の木を伐らないといけないんですね。大きな木が密集しているような森は大量の水分量を要求しますので、密集してなくて、低木や草が地面に生えているような森とか木が若い森が水分の供給という観点では良いわけです。

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