グリーンバナー 緑の対談 第2回

大阪府森林組合代表理事組合長
大阪大学特任教授

栗本修滋 氏

一般社団法人グリーンバナー推進協会

事務局


 886万人の人口を抱える大阪府は三方を森林に囲まれ、都市部のどこからも森林が見える環境にあります。都市と森林の結びつきをもっと高めたいという双方の想いで、9月にグリーンバナー・プログラムにご登録いただいた大阪府森林組合の栗本代表と、大阪の森のあるべき姿について話し合いました。

緑化率が低い大阪の都市部にとって
大阪府の森林のもつ役割は大きい

事務局  栗本代表は大阪府森林組合の代表理事であるとともに、大阪大学大学院の特任教授として森林社会学を教えておられます。林業技術の専門家であり、森林と市民生活との関わりにも精通しておられる栗本代表の話を聞くのを今日は楽しみにして参りました。
 まず、総論的ですが、大阪にとって森林はどういう位置づけにあるとお考えですか?
栗本氏  大阪が快適な空間であるために森林はどうあるべきかということをいつも考えているんです。東京と大阪を比較してよくいわれるのは、大阪の市街地には緑が少ないということです。そのかわり、大阪市内のどこにいても、遠くに大阪の森林が見えます。森林が身近な緑のかわりであれば、私たち森林組合は大阪の森林を快適に維持するのが役割だと思います。景観としての緑も重要なのです。
 次に山に入った時に、鳥の声がよく聞こえるとか、美しい野草に出会えるとか、そういう森づくりをしなければいけないと思います。

大学院で教鞭もとる栗本修滋・代表理事


自然林も人工林も生態系に大きな差はなく整備しなければ壊れていくのも同じこと
栗本氏  誤解を恐れずにいうと、最近よくスギやヒノキの人工林が問題だということがいわれていますが、私が長年調査したところ普通に手入れさえしていれば、人工林であっても広葉樹の林であっても生態圏の豊かさには違いがないんですね。それを調査もしないで人工林だから悪いという人が多いのです。
 いま調査をしているところでは、ムササビがスギの樹皮を使って巣を作っていました。だからスギの人工林だからといって生物の多様性が低いということはありません。
事務局  いま、栗本代表は「普通に手入れをしていれば」とおっしゃいましたが、人工林の場合はこの普通の手入れがされているかどうか

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